妊娠中の期待(サワーウルフの子犬の一腹)
保安官はため息をつき、息子の向かいにある椅子にどっかりと腰を下ろした。
「スタイレス、俺は気が狂いそうだ。お医者さんに見てもらわないと。君の睡眠時間はギネスブックに載るレベルだし、食生活も異常だ!一日中吐きまくってて、なぜか母親が妊娠中に使ってたお茶じゃないと胃が落ち着かないんだ。何か隠してることがあるのか?人間が狼男を妊娠させることなんてあるのか?ハレの子を見る君の目を俺は見てきたんだが…」
スタイレスは「ヒッ」と小さな声を出し、バタバタと体を動かした。そのせいでお茶が胸元にこぼれた。幸いにももう熱湯ではないが、まだ熱いので、彼は飛び上がり、シャツを脱ぎ捨てた。
「父さん、お願いだからそんなこと言わないで!男が妊娠するなんて馬鹿げてる、まるで…」
「狼男が本当にいるようなものだな?」父親は、ポーカーフェイスで尋ねた。