蛇の鱗と蛇の尾
ハリーにとって5年生は、おそらく人生最悪の年だった。まずヴォルデモートが襲ってきて、次にアンブリッジがきて、またヴォルデモートがきて、そしてシリウスが死んだ。シリウスを失って悲しむ暇もなく、ハリーは夏のバカンスをダーズリー家ですごす羽目になる。まともに考えることすらできず、シリウスを失ってからというもの、日増しに疲労が蓄積していく。16歳の誕生日が近づく頃には、叔父ヴァルノンはハリーを起こすために文字通り殴らなければならなかった。
誕生日の前夜、叔父からかなりひどい暴力を振るわれた後、ハリーはありえない出来事に気付く。目を覚ますと、自分の足は蛇の長い尻尾に変わっていたのだ。数日後、家族は彼を何処かの森に置き去りにする。
人生最悪の年の後、16歳の誕生日をこんな形で迎えるとは。なんて素晴らしい始まりだろう。
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