星は火を隠す
「我が息子を見れば、トールは立派な王になるだろうと信じられる。だが、末っ子を見ると、ロキは実に才覚のある王になるだろうとわかる。」
万歳、王よ。しかし王は老い、その政治は世評悪く、皇太子もそれを支持している。王の末息子が王位につくべきだと囁く声が、悲鳴へと変わる。国が混沌に陥る中、アメリカはアスガルドへの影響力を拡大する好機と捉える。
その全ての中心に、他人のゲームの駒にならないよう奮闘するトールとロキ、二人の王子がいる。文化ショックと、同僚ジェームズへの奇妙な感情に苦しむアメリカ合衆国DS捜査官、スティーブ。天才、億万長者、プレイボーイ、慈善家、そして武器製造業者であるトニー・スタークは、ただ自分のビジネス取引を成功させたい。そして、もしかしたら自分の魅力が本物のロイヤルにも通用するかどうか試してみたい。