異なる苦難、同じ世界 (LEGACY)
「あんたがリーダー?」ケイトリンの声には嘲笑はなかった。
ヴィは後ろを振り返った。
パウダーはカイ=サの肩に止まり、学校の壁に巨大なペニスをスプレーで描いていた。エクコとアカリは彼女を励まして大笑いしており、一方ヴィクターは手を顔に当てて、心配そうに辺りを見回していた。
「そうよ。で、あんたは……あいつらとつるんでんの?」ヴィは右に頭を振った。
ケイトリンは振り返った。レオナとガレンは、非常に大声で熱のこもったフットボール論争をしていた。ジェイスはヴィの仲間を嫌悪の目で見ていた。アーリは丁寧に尻尾の毛繕いをしており、イブリンは何も考えずに爪を眺めていた。
「ええ。」ケイトリンはうなずいた。
ヴィとケイトリンは互いの視線を交わし、公然と反抗的な態度を見せた。私達を、私を、裁いてみろ。できるものなら。