宮治 (みやじ) 篤史 (あつし) の職場でのやってはいけないことガイド
宮治 (みやじ) 篤史 (あつむ) は自分の仕事が嫌だった。大怪我をしてバレーボール選手としての道を断たれて以来、資格ゼロで仕事を見つけなければならなかった。結局、大富豪のCEO、坂田 (さかた) 清臣 (きよおみ) のアシスタントになった。即採用された時点で、その職種を取り巻く全ての危険信号に気づくべきだった。しかし、彼はただ仕事に就けたことを喜んでいた。2年後、応募したことを後悔した。だが、不幸せでも雇用されている方が、永遠に職探しをするよりましだった。だから、プライドを飲み込み、悪魔そのものの、自分の上司のために小さな使い走りをすることにした。その上司は、彼が今まで見た中で一番美しい顔をしていて、その上司の手は彼の体にぴったりと合うだろうし、その上司は彼が今まで出会った中で最も冷淡な男だった。
それで、夜遊びの後、何杯も飲んで、その朝職場であった出来事にまだ腹を立てていた篤史は、坂田清臣に自分の考えを聞かせる必要があると決めた (たとえ朝には覚えていなくても)。たった一つのメールが、篤史には想像もつかない出来事を引き起こす一連の出来事を引き起こした。